木の家が健康にいいってホント?6つのメリットを解説
木の家に足を踏み入れるとふわっと木の香りに包まれ、肩の力が抜けて心が不思議と落ち着くといった経験をしたことはないでしょうか。
実は、この香りには実際に緊張を緩和したり、ストレスを軽減させる効果があると科学的に実証されているのです。
そういったリラックス効果のみならず、木の家に住むとたくさんの恩恵を受けることができます。
そんな木の家に住むメリットについてご紹介していきます。
木の家は健康に良い？
自然にも心身にも優しい、自然由来の木の家に住みたいという方が近年増えています。
昔は木の家という言葉は存在せず、家といえば木でできているのが当たり前でしたが、技術の進化によってコンクリートや鉄筋などといった無機物を使用した家や建物が増えていきました。
それが今、心身共に健康に自然体で暮らすことのできる家として、木の家を注目するようになってきました。
木の家は私たちに安らぎだけでなく、健康、そして安全までサポートしてくれます。
一体どのような効果があるのか、順番に見ていきましょう。
心安らぐ木の家のメリットたち
ストレスを和らげる木の香り
新築の家や木の香りを嗅ぐと、なんだか心が落ち着く。
そんな経験はありませんか？
実は、木の香りには実際にストレスを軽減する効果があると科学的に立証されているのです。
その木の香り“フィトンチッド”は、木が虫や菌から身を守るために進化したもの。殺菌効果だけではなく、消臭や脱臭効果も持つこの香りは空気を浄化する役目も担っています。
森の中で“空気が美味しい”という表現は比喩ではなく、木の浄化作用が働いているからなんですね。
木の香りは人体に影響はありません。
また、ストレス軽減だけでなくアレルギーの緩和や免疫力を高める、作業効率が上がるなど、様々な効能があります。
この木の香り成分であるフィトンチッドは木材として加工されても持続されるので、木の家は住む人の心身を守り、健康を促進すると言えるでしょう。
ダニやカビ、細菌などに強い
上記の通り、木の香り“フィトンチッド”に殺菌効果があります。しかし、殺菌効果があるのは香りだけでなく、木自体にも効果が見られます。
木自体にダニやカビ、細菌などの増殖を抑える効果があり、長い時間を過ごす家の建材として最適な素材となります。
アレルギー対策として、あるいは風邪などの病気への予防としても効果が期待できますね。
また、家を食べてしまう厄介なシロアリなどに対しても有効だとされています。
夏は涼しく、冬は暖かい
木の家が人気である理由のひとつに、手触りの良さが挙げられます。
冬の寒い日に素足で木の床を歩いても、コンクリートや鉄筋などのような冷たさを感じません。それは、木の高い断熱性によってもたらされているものです。
ひやっと感じる・感じないというのは、熱の伝導率に比例します。
コンクリートや鉄などの金属は熱を伝えやすい素材で、体温と自身の温度とを近づけようとします。一方、木材は熱伝導率が低く、じんわりとしか温度を伝えないのであまり冷たく感じません。
同様の理由から、冬は冷たすぎず、夏には熱くならずに心地よく快適に過ごせるのです。
調湿効果
木は加工されて木材となってもなお、“呼吸している”と表現されています。
周りの湿度や温度に合わせて空気中の水分を取り入れたり吐き出したりすることから、そう表されているのです。
湿気大国とも呼ばれている日本では、その調湿効果から木の家が建てられてきました。
湿度が高くなれば空気中の水分を吸収し、乾燥してくると自身に含んでいる水分を放出する性質を持つ木の家は、安定した湿度の中で暮らすことができます。
穏やかな音に
コンクリートや金属に比べて木には吸音性があり、音がやわらかくなって耳に届きます。
木の家は遮音性がそれほど高いわけではないのですが、耳障りになりがちな生活音や環境音、話し声などを心地よくやさしい音へと変えてくれるため、ストレスも和らぎ穏やかに過ごすことができます。
経年を楽しめる
木の家の特徴のひとつに、経年変化があります。
生命力溢れる初々しい木も、年月を追うにつれてその表情に味わいが増していきます。
使えば使うほど木に艶が出るため、家の成長として目で楽しむことができるのも木の家のいいところですね。
色濃く飴色に変化する木もあれば、緩やかに明るくなっていく木もあります。
経年変化後の木の色も考えながら木の種類を決めるとより家づくりを楽しめますね。
長い時を過ごすからこそ木の家に
木の家の様々なメリットについてご紹介してきました。
紹介させていただいた上記の他にも、木は紫外線を吸収するため目が疲れにくくなる効果、光の反射率が白い壁等と比べて低く優しい光となる効果や、転倒しても衝撃を吸収して怪我を緩和する効果など様々なメリットがあります。
人と同じように生き物である木だからこそ、私たちは木の家に惹かれるのかもしれませんね。