実家を新しく建て替えする前に知っておきたいこと
家の老朽化や結婚、出産などを機に、実家を立て替えて住まいを新しくすることも増加しています。実家を建て替えをするのは、もともとある土地を使うので新築を建てるよりも費用が削減できたり、ずっと住んでいた愛着のある地域でそのまま生活するためストレスが軽減されたり、メリットがたくさんあります。
しかし建て替えは新築で住宅を建てることとは違った点で注意すべきことがあります。そこで今回は住宅を建て替えする時に事前に知っておくべきことをご紹介していきます。
建て替えを行うキッカケ
実家などで建て替えを行う時は、大きくわけてふたつのケースがあります。
ひとつはかつては住んでいたものの、様々な事情により住む人がいなくなって空き家状態になった家を建て替えることで再び住むケースです。
住む人がいないと、途端に住宅の老朽化が進んでしまいます。換気されないことで空気の入れ替えがなく、湿気がこもってしまい木が腐る原因になります。住む人がいないということは住宅の掃除も行われないということ。積もった塵や埃を餌に、カビや虫の温床になってしまうことも。
また、空き家になると、定期的な掃除と換気といった建物の管理のみならず、知らぬうちに不法滞在されていたということもゼロではありません。特に荒れてしまった空き家は、固定資産税の特例をキャンセルされて余分な税を納めなければならなくなる可能性もあります。
そういった事情により、空き家を建て替えて利用・売却する方が増えてきています。
そしてふたつ目は二世帯住宅として建て替えることで、親世帯と子世帯が同じ住宅に住むケースです。
結婚や出産により家族が増えるタイミングで、マイホームを考える方も多いでしょう。その中で実家の老朽化も気になり始め、「新しく家を建てるんだったら、実家を建て替えて一緒に住もうかな?」と二世帯住宅への建て替えを選択することも少なくありません。
世代による生活の違いを考慮して、完全に二世帯が独立した二世帯住宅に建て替えるのか、部分共有型の二世帯住宅に建て替えるのは、しっかりと話し合うことをおすすめします。
建て替えにかかるのは建築費だけじゃない!
解体費用
住宅の建て替えをする場合、もともと建っている家を解体する費用が必要になります。
一般的には建物の床面積1坪あたり5万円前後と言われていますが、建材や構造、立地条件などによって大きく左右されます。広い家にするために、庭の木や塀も併せて取り除きたいといった場合も別途料金が発生するので、しっかり見積もりをしてもらいましょう。
仮住まい費用
住んでいる、あるいは親世帯が生活している実家を建て替えする場合は、建物を取り壊し新たに建てる期間は仮住まいをしなければなりません。解体から建て替えが完了するまで半年程度かかるので、それまでの間に生活するスペースを借りる場合には、その費用も必要になってきます。
また、新築の住宅購入の時は、もともと住んでいる家から新しい住まいへの引っ越しの一回で済みますが、建て替えをするには実家から仮住まい、仮住まいから新居へと二回の引っ越しをしなければならないことも忘れないようにしましょう。