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家づくりコラム

日本人の心”和”のある暮らし

日本古来から親しまれている和室。畳の香りは他にないもので、慣れている日本人は不思議と落ち着きますよね。
そんな和室も、時代と共に変化しています。今まで「和室」が主流でしたが、今はモダンな注文住宅でも合うデザイン性の高い「畳コーナー」を取り入れた間取りが人気になっています。
注文住宅を新築で建てる時に和室のある間取りを採用する方は、実は7割以上を占めます。とは言っても、従来の6帖以上の和室は少なく、多くは3帖から4.5帖の小さな畳コーナーのある間取りを注文住宅に取り入れる方が多いようです。

真壁和室と大壁和室

和室には種類があることをご存知でしょうか。大きく分けて、真壁和室と大壁和室の2種類が存在します。
真壁仕様はまさに伝統的な和室です。梁や化粧材を使った柱、床の間、欄干、造作が多い造りのため、費用はもちろん施工自体にも時間がかなりかかります。その分、真壁和室は豪奢で高級感が漂います。また、造作が多い分空間にメリハリがつき、広く感じられるのもメリットです。

大壁仕様は、真壁和室と比べて自由度の高い和室になります。洋室の普及に合わせて、モダンな和室とすることで違和感のない空間に仕上がります。洋室と同じ柱で施工する大壁仕様の和室は、床の間や欄干といった造作を省略することも可能なので、より現代の注文住宅に寄り添い雰囲気に馴染みます。

様々な畳のサイズ

和室は同じ帖数でも大きさが違います。それは、畳の大きさが地域などによって少しずつ違うためです。大きい順から京間>中京間>江戸間>団地間となっています。
京間サイズは95.5cm×191cmで「本間」とも呼ばれ、関西地方・中国地方・四国地方・九州地方で使われています。中京間サイズは91cm×182cm。主に愛知、岐阜、三重を中心に使用されています。
江戸間サイズはその名の通り関東地方で採用され、88cm×176cmの大きさ。団地間サイズは85cm×170cmと一番小さく、団地で使用されています。

また、上記とは別に、近年モデルハウスや畳コーナーでよく用いられるようになった正方形の縁のない畳は琉球畳と言い、市松模様のように交互に配置するのが特徴です

和室が形を変えても人気の間取りであるのには、和室の使い方が変化したためと言われています。
かつては、和室は客間として使われてきました。来客があった時にお通しする場所、泊まりにきた時に寝室として使用されていましたが、現代では共働きの家庭の増加によって来客が減り和室の必要性がなくなりました。代わりに見出したのは、”子育てのための和室“。
子どもを寝かせておく、子どもの遊び場としての和室や畳コーナーとなり、家事をしながら子どもを見守れるようにとキッチンから見える位置に設計されるようになりました。

時代の変化に合わせて使用用途が変わった和室。和室を間取りに取り入れる人の多くは、単純に「和室があると落ち着く」という理由からでしょう。これからも和のある空間を忘れず、私たちはきっと和室を愛し続けるのでしょう。

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