花粉を家に入れない!花粉症対策を考えた家づくり
花粉の飛散量が急増する春先。
「花粉症対策をしているつもりなのに、家の中の方がひどいのはなぜだろう」
「花粉症で眠れないのを解消するにはどうすればいいのだろう」
とお悩みの方も多いのではないでしょうか。
家の中でも花粉症がおさまらないのは、いくつかの原因が考えられます。新築を検討している方ならば、その原因への対策を施した住宅を建てることも可能です。
この記事では、花粉症が家の中の方がひどい原因やその対策、寝室での対策、新しい家を建てる際の対策を詳しく解説していきます。
花粉症が家の中でもつらくてお悩みの方は、ぜひ参考にしてください。
花粉症が家に帰るとひどくなる原因
外での対策は万全でも家に帰ると花粉症がひどくなり、くしゃみや鼻水、目のかゆみが出てしまう方がいます。
それは、家の中にもかなりの量の花粉が入り込んでいるためです。ここでは家の中に花粉が入ってしまう原因を解説します。
外出時の洋服や髪の毛に花粉が付着している
外出すると、洋服や髪の毛にたくさんの花粉が付着してしまいます。
冬の季節は乾燥して静電気が起きやすく、空気中に舞っている花粉が洋服などに付きやすいからです。付着した花粉が、家の中に持ち込まれ、家の中を浮遊しているのです。
外に干した洗濯物に花粉が付着する
花粉シーズンに洗濯物を外に干すと、乾燥による静電気が発生し、花粉が付着します。
取り込む際にはらったつもりでも、静電気が強く発生しているため、ほとんど花粉が取れていないのが実体です。花粉が付いたまま洗濯物を取り込むため、かなりの量の花粉が室内に持ち込まれる結果となります。
家の隙間から花粉が入る
実は、家の隙間から花粉が入ってきています。
目に見えませんが、家中いたるところに隙間があります。ドアの建て付けのゆがみや窓ガラス、サッシの隙間など、さまざまなところに隙間があります。
近年でこそ高気密な住宅が増えてきましたが、古い日本家屋では気密性の低い家が多いのが現状です。
■あわせて読みたい!家づくりコラム「高気密・高断熱住宅とは?メリットや選び方を姫路の工務店が徹底解説」
部屋を換気中に花粉が入り込む
部屋を換気すると花粉が室内に入り込んでしまうため、注意が必要です。
窓を開けて換気すると花粉が入り込むのは当然といえますが、キッチンや浴室の換気扇を回しても、外気の空気と一緒に花粉が室内に入り込んでしまいます。
換気扇から花粉が入らないようにするためには、換気扇フィルターを設置する必要があります。
家の中に花粉を入れないための対策
花粉対策として、家の中に花粉を入れないためには、どんな方法があるのでしょうか。
前章に記した家に花粉が入る原因の中で、家の隙間から花粉が入ること以外は、心がけ次第で対策が可能です。ここでは具体的な対策を解説していきます。
家に入る前に玄関から離れた場所で花粉を落とす
家に入る前に玄関から少し離れた場所で、洋服や髪の毛についた花粉を落としましょう。玄関に近い場所で花粉をはらうと、家の中に入る可能性があるからです。
さらにおすすめなのは、帰宅後すぐにお風呂に入るようにすることです。花粉がすべて洗い流されるため、最も効果的です。
換気は花粉が少ない早朝か深夜にする
窓を開ける換気は、花粉の飛散量が少ない早朝か、花粉が地面に落ちる深夜にしましょう。
環境省の花粉症環境保健マニュアルによると、8〜20時は花粉の量が多いためです。日中1時間の換気をした場合は、およそ1000万個もの花粉が室内に流入するといったデータもあります。
花粉を家に入れないために、日中の換気は控えましょう。
ただし、雨の日は水分で花粉は重くなり飛散しないため、積極的に換気することをおすすめします。
参照:環境省公式サイト「花粉症環境保健マニュアル2022(令和4年3月改訂)」
洗濯物は外に干さず室内干しにする
花粉対策として、洗濯物を外に干さないで、室内干しにしましょう。
生乾きの臭いがする、乾きづらいなどの問題がある場合は、乾燥機やサーキュレーターなどを使い、工夫すれば乾かすことは可能です。
生乾きの臭い対策として、洗濯する際に柔軟剤を使うといいでしょう。さらに洋服に花粉が付きにくくなる効果もあります。
家の中の花粉を取り除くための対策
花粉症が家の中の方がひどいと感じる方は、家の中にたまってしまった花粉をできるだけ無くす対策をしましょう。
この章では、家の中にある花粉を取り除く、5つの対策を解説します。
①加湿器を設置する
花粉症の症状が家の中の方がひどい、家に帰ると鼻水が出るという方は、加湿器を設置することをおすすめします。
スギやヒノキ花粉の大きさは直径0.032mm、重さは12ナノグラム(約1億分の1g)と非常に軽いため、乾燥した空気の中では浮遊してしまいます。
加湿器を使い、花粉に水分を付着させて空中の花粉を床に落とすことで、花粉の症状を抑えられるでしょう。
②家のなかをこまめに掃除する
花粉対策として効果的なのは、家のなかをこまめに掃除することです。
掃除するタイミングは、日中ではなく、朝の掃除が効率的でしょう。花粉は人の動きのない夜間に床に落下するため、朝掃除だと花粉をすべて取り除きやすいからです。
掃除の手順は、フローリングの場合、最初にモップなどで拭き掃除してから掃除機をかけましょう。先に掃除機をかけてしまうと、排気によって花粉が舞いやすくなります。
カーペットの掃除機かけは特に念入りにすることをおすすめします。特にウール素材が入っているカーペットは静電気が発生しやすく、たくさんの花粉が吸着している可能性があります。
さらに対策を強化するために必要なのが、ソファーや家具などの拭き掃除です。徹底的に掃除することで、家の中の花粉を排除していきましょう。
③電化製品の拭き掃除をする
掃除する際には、電化製品の拭き掃除も忘れないようにしましょう。
電化製品は静電気が起きやすく、花粉が大量に付着しています。パソコンやテレビ、キッチン家電なども、こまめに拭き取りましょう。
ひんぱんに使う携帯電話も、使う前に拭くようにすると、目のかゆみや鼻水の症状に効果があります。
④暖房はオイルヒーターにする
花粉対策の視点から考えると、冬の暖房対策はオイルヒーターがおすすめです。
暖房にエアコンを利用されるケースも多くありますが、エアコンは温風で部屋を温めるため、花粉が舞ってしまいます。
その点、オイルヒーターは電気でオイルを加熱し周りの空気を温める仕組みのため、風が起こらず、花粉には影響ありません。花粉症が家の中の方がひどいと感じる方は、オイルヒーターで対策してみましょう。
すぐにオイルヒーターを取り入れることが難しい場合は、エアコンに花粉吸着フィルターを取り付けましょう。花粉専用のフィルターを設置しておくと、花粉が吸着されます。
フィルターの掃除を2週間に1回程度はしておかないと、対策効果が期待できなくなるため気をつけましょう。
⑤空気清浄機を設置する
家の中での花粉対策として、空気清浄機を設置することも有効です。
空気清浄機のフィルターは、空気中に舞っている花粉を吸着させる機能があるためです。ただし、床に落ちている花粉は吸引しないため、床の拭き掃除は欠かさず行いましょう。
室内に入る前に花粉を吸着させるために、玄関に空気清浄機を設置するのも効果があります。
家の寝室でできる花粉対策
この章では、夜の睡眠時間にひどい症状が出る方の花粉対策として、家の寝室でできる方法を解説していきます。
寝室の対策①布団ならベッドに変える
布団を使っている場合は、ベッドに変えるだけでも、花粉対策として有効です。
花粉は夜間に湿気や花粉自身の重みで床に落ちていきます。ですから、床に近い布団で寝るよりも、床から距離のあるベッドの方が花粉の影響を受けづらくなります。
ベッドの高さはメーカーによってさまざまですが、高さのあるベッドの方が花粉対策になるでしょう。
寝室の対策②花粉が付きにくい素材の寝具を選ぶ
花粉が付きにくい素材の寝具を選ぶことも重要なポイントです。
寝具素材におすすめなのは、静電気がおこりづらい「綿素材」です。なぜなら、綿素材同士でこすれても静電気が発生しにくく、寝具素材として通気性・吸水性に優れているメリットがあるからです。
ポリエステルのパジャマは、特にウールやナイロンの寝具とこすれると強い静電気が起きやすいため、避けた方がいいでしょう。
寝室の対策③寝具を干すときは日当たりのいい室内で
花粉対策として、寝具の外干しはおすすめできません。日当たりのいい室内で干すようにしましょう。
花粉が付着した寝具を使うと「モーニング・アタック」という症状に悩まされる可能性があります。
「モーニング・アタック」とは、朝起きたばかりの時間帯にくしゃみや鼻水など、花粉症の症状が通常よりも強く出ることです。さらに肌のかゆみが発生することもあります。
ですから、寝具に花粉をできるだけ付着させないようにしましょう。
寝室の対策④寝室の湿度は50%を保つ
寝室の湿度を、睡眠に快適な50%程度に保つようにするのも、花粉対策として有効です。花粉は水分を含むと重さで床に落下しやすくなり、舞い上がりづらくなります。
就寝する際には、加湿器によって室内の湿度を管理し、空気清浄機で舞い上がった花粉を吸引できると効果的です。
新しい家を建てるときにできる花粉対策
新築を建てる際に、家そのものに花粉対策ができれば、花粉症の根本的な解決ができる可能性があります。この章では、新築を建てるときにできる花粉対策を解説します。
花粉対策のために家の気密性を高める
家の気密性を高めると、花粉対策として高い効果があるでしょう。高気密・高断熱の高性能住宅は、家の隙間がほとんどないため、外の花粉が家の中に入りづらくなります。
さらに、外気の影響を受けにくい「計画換気」で室内の空気を循環させるため、空気の温度・質を一定に保ち、常にきれいな状態にできるメリットがあります。
こうした高性能住宅の建築コストは高くなりますが、花粉症への有効性や家族の健康維持を考えると、検討する価値があるでしょう。
24時間換気システムの「第1種換気」を導入する
新築を建てるなら、24時間換気システムの「第1種換気」をおすすめします。24時間換気システムには、3種類の換気方法があります。
第1種換気 |
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第2種換気 |
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第3種換気 |
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花粉対策として、室内の空気を一番きれいに保ちやすい換気システムは、第1種換気です。
さらに給気口で高機能フィルターを使えば、外気を取り込む際に空気のろ過ができ、家の中に花粉を入れないようにすることが可能です。
花粉症の症状が、外よりも家の中の方がひどいと感じる方にとって、有効な方法といえるでしょう。
家の中に花粉を持ち込まない玄関を作る
花粉を家の中に持ち込まないような玄関作りも検討しましょう。洋服や髪の毛についた花粉を外で払い落とすことは有効な対策ですが、完全には落とすことは難しいでしょう。
玄関の近くに、花粉が付いた上着・帽子・靴を収納できるような「シューズクローク」を設置しておくと花粉を室内に持ち込むのを防げます。
さらにおすすめは、手軽に使えるハンディタイプの掃除機を置くこと。残った花粉を吸い取れるため、花粉対策として有効です。
衣類に花粉が付かない室内干しできるスペースを作る
新築の間取りに、ランドリールームがあると家事効率が高まります。ランドリールームは天候などの外部環境の影響を受けずに、いつでも室内干しのスペースとして活用できるからです。
花粉シーズンでも毎日の洗濯物を快適に干せるため、家事のストレスが軽減するでしょう。
ランドリールームについて、こちらの記事で詳しく解説しています。ぜひご参考になさってください。
■あわせて読みたい!家づくりコラム 「ランドリールームとは?使いやすい間取りや快適に使うコツを解説」
まとめ
ここまで、花粉症が家の中の方がひどい原因やその対策、寝室での対策、新しい家を建てる際の対策を詳しく解説してきました。
花粉症で家の中でもくしゃみが止まらない、目がかゆいなど重い症状に悩まれている方は、換気や掃除の方法などで対策していきましょう。
普段の花粉対策も大切ですが、原因を根本から改善するには生活環境を変えることも大切です。家の中から花粉を取り除くことができれば、花粉症の症状を軽くできます。
新築を建てるなら、高気密・高断熱の高性能住宅で24時間換気システムを利用すれば、室内の花粉の飛散を低減できます。
家の中でも花粉対策をしっかり実施して、花粉シーズンでも快適な暮らしを実現しましょう。
姫路市で花粉対策を施した新築をご検討されている方は、当社「アイフルホーム姫路店」までご相談ください。
当社は兵庫県で30年間、3,000棟の施工実績を誇る工務店です。姫路市の地域に密着して高気密・高断熱住宅を多数手掛けてきました。
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