注文住宅でよくある間取りの失敗例13選 後悔しないためのポイントも紹介
注文住宅は、間取りを自由に決められるのが魅力ですが、それだけ失敗の心配も尽きないものです。
なぜなら、建てたあとに変更することは難しいですし、変更できてもリフォーム費用がかかってしまいます。
しかも、しっかり考えて決めたことでも「実際に住んでみたら想像とは違っていた…」という方は少なくありません。これから末永く住まうことを考えたら、間取りで絶対に失敗したくありませんよね。
そこでこの記事では、注文住宅の間取りでよくある失敗例13選をまとめてみました。注文住宅の建築を経験された方々の失敗例を参考にして、理想の注文住宅の建築にお役立てください。
注文住宅でよくある間取りの失敗例13選とその対策
まずは注文住宅の間取りでよくある失敗例をご紹介します。
【失敗例①】家具の大きさが合わなかった
前の住居から新居にいざ家具を搬入してみたら、大きさが合わなかったという失敗例。
リビングや各部屋に配置する家具(テレビ、タンス、テーブルなど)の位置を決めておくことをおすすめします。事前にすべての家具の寸法を調べておいて、間取り図に書き込んでおきましょう。配置する家具だけでなく、普段は収納している家具の寸法を測っておくことも忘れずに。あわせて収納スペースに収まるか確認しておくといいでしょう。
【失敗例②】リビングが広すぎた
リビンクの間取りを広くとったことで冷暖効率が悪くなり光熱費がかさむという失敗例。
家族全員が集まり語らうことのできる楽しい空間「リビング」・つい開放感のある間取りを設計してしまいがちです。ですが、広い空間を取ってしまうと、それだけ冷暖房の効きが悪くなってしまいます。部屋が適温にするために時間がかかり、光熱費がかさんでしまいます。
室内に広い空間を設けたい方は、室内と外の空気の流れを抑えるために、断熱性・気密性の高い構造を採用したり、天井にファンを取り付けて空気の循環しやすくしたり、といった工夫が必要でしょう。また予算に余裕があるのでしたら、建物内すべての空気環境を一括で管理する全館空調システムを導入する方法もあります。
【失敗例③】吹き抜けが必要なかった
吹き抜けを作ったせいで、2階部分が狭くなり、光熱費が高くついたという失敗例。
吹き抜け構造には、開放感がある、自然光が入り部屋が明るくなる、といったメリットがあります。
ただし、吹き抜けを作るとその分2階の床面積が減って、作れる部屋の数や収納スペースが少なくなる間取りにおけるデメリットがあります。また、住宅内に上下に大きな空間を作ることになり、温かい空気は上に、冷たい空気は下に溜まることから、冷暖房の効きが悪くなってしまいます。また、空気と同様に音やにおいも広がりやすいというデメリットもあります。開放感は捨てがたい魅力ですが、ご家庭のライフスタイルに照らし合わせて慎重に決めたほうがよい間取りのひとつといえます。
デメリット対策としては、空気を上下に循環させるためのシーリングファンの設置や、全館空調システムの導入などが挙げられます。
【失敗例④】寝室に水回りや玄関を隣接させてしまった
利便性から寝室のすぐ隣に浴室やトイレを設置してしまい騒音がひどいという失敗例。
寝室のすぐ隣に浴室やトイレなどの水回りを配置してしまうと、夜中に家族が利用する水音や排水音が気になって安眠の妨げになる可能性があります。多少不便であっても共用の水回りは寝室から距離をとって設置するのがセオリーです。
同様の理由から、寝室を玄関の近くに隣接させるのも避けましょう。生活時間のことなる家族と同居している場合、帰宅したときの扉の開閉音で睡眠を妨げる可能性があります。
どうしても寝室が水回りや玄関と近い場合は、隣接する側の壁には寝具を置かない、または寝室の壁の防音機能を高める、などの工夫が必要でしょう。
【失敗例⑤】おしゃれなオープンキッチンが使いにくかった
オープンキッチンを選んだら、調理のにおいや煙がリビング中に広がってしまったという失敗例。
仕切りがないオープンキッチンは、おしゃれで開放感があり、料理中に家族ともコミュニケーションが取りやすいというメリットがある反面、においや煙がリビングに広がってしまうデメリットがあります。
オープンキッチンにこだわるのであれば、性能のいい換気扇を取り入れたり、大きな窓を近くに設置したり、換気対策が必要となります。コンロの前に壁を設けて、においや煙が流れないようにする方法もあります。
【失敗例⑥】キッチンを玄関から離れた場所に設置してしまった
キッチンを玄関から離れた場所に設置してしまい、買い物の荷物を運ぶのに苦労するという失敗例
実はキッチンが玄関から離れた場所にあると何かと不便です。買い物から帰ってきた際に、重いお米や調味料をキッチンまで運ぶのは大変な作業ですし、また、重いごみ袋を外に運び出す作業にも手間がかかります。普段の家事を少しでも権限するために、キッチンと玄関は近くに配置することをおすすめします。
どうしても間取りの構造上キッチンと玄関が遠くなってしまう場合には、キッチン側に勝手口を作ることを検討するのもいいでしょう。よく車で買い出しに行くご家庭の場合は、キッチンと駐車場とのスムーズな動線の間取りを検討してみるのもいいでしょう。
【失敗例⑦】リビングに浴室・トイレを隣接させてしまった
利便性の観点からリビングに浴室・トイレを隣接させてしまいがちですが、逆に使いづらくなってしまう失敗例。
リビングからすぐ浴室・トイレへの動線は一見便利にそうな印象を受けますが、実は逆に使いづらい状況になります。例えば年頃のお子さんをお持ちのご家族の場合、利用する際にほかの家族がいるリビングを通らなければならないのは気になるものです。来客中のリビングでしたらなおのことですよね。また、トイレの場合は音やにおいも気になります。
このことから、浴室・トイレはリビングから離すか、間に廊下を設けるといった間取りがセオリーでしょう。
【失敗例⑧】浴室を2階に設置してしまった
1階の生活感を減らしたい、洗濯の動線がスムーズになる、といった理由で2階に浴室を配置して、お部屋が余計に汚れてしまう失敗例。
その理由は外で遊びや部活動で帰宅されるお子さん。浴室までの廊下や階段が汗や泥で汚れてしまう可能性があります。対策としては、外に水道を設置して、帰宅時に手足の汚れを流すことを習慣づけるといいでしょう。
【失敗例⑨】換気口や窓をつけなかった
玄関の換気の必要性に気づかなかった失敗例。
玄関は、家族全員が外で履いた靴を収納する場所である以上、どうしても湿気やにおいがこもりがちです。
湿気、におい対策のために玄関の間取りでは、換気口や窓を付けるようにしましょう。また、シューズクローゼットを設ける場合はこちらにも通気できるように換気口を作るようにしましょう。また、玄関に窓を設置すれば、昼間は採光により明るい空間となるのでおすすめです。
【失敗例⑩】玄関からプライベート空間が丸見えだった
道路から見える正面に玄関を設置してしまい、開閉の度に室内が丸見えになってしまう失敗例。
玄関を開けたときに、プライベートな空間が見えないように間取りを設計しましょう。
浴室・トイレなどを玄関から遠ざける、リビングは壁や仕切りを配置する、といった一見で家の中の様子が見えない工夫が必要です。
また玄関にも一見では見えないように目隠しフェンスを設置するといいでしょう。
【失敗例⑪】洗濯物や布団を干すための十分なスペースがなかった
奥行が足りず、十分に洗濯物がベランダに干せなくてストレスになっている失敗例。
家族の体格、人数、洗濯の回数にもよりますが、奥行が1000mmあると、普段の洗濯干しが楽になるとされています。
ですが、多くの工務店・ハウスメーカーでは設計のしやすさから、奥行きとして910mm(3尺)を採用しています(この規格の既製品も多いので費用も安価です)。これは柱や壁などの中心から中心までの距離なので、内寸は700mm程度となり、洗濯物と布団の両方を干すのには狭いです。ゆったりと干せるスペースが欲しい場合には、建築業者に奥行1000mmで相談してみましょう。
【失敗例⑫】窓の外の環境を意識せずに配置してしまった
遮光だけを考えて窓を配置して屋外の環境を忘れてしまった失敗例。
窓の位置を決める際には、窓の外の環境も意識しましょう。窓の位置によっては、外からの視線を感じたり、音やにおい侵入が気になったりといったトラブルが発生しがちです。
特に、近隣住宅の窓と事前に確認しておきましょう。窓を通じて隣人と目が合うのは気まずいものです。窓を作っても、隣人の視線を感じてカーテンを開けられないのでは本末転倒ですよね。周囲の住宅の窓の位置を把握して、窓の間取りを検討しましょう。
【失敗例⑬】コンセントの数と位置が悪く、不便になってしまった
コンセントの数と位置をあらかじめ間取りに取り込まなかったせいで不便になってしまった失敗例。
間取りづくりで、見落としがちなのがコンセントの位置と数です。必要なのに足りない、不要なコンセントがある、といった不測の事態にならないようにする一番の方法は「間取り図に家電を配置してみる」ことです。
この部屋でどんな家電を使うのか、使うならどの位置でいくつコンセントが必要か、といった内容を具体的に図面に書き出すことで、自ずとコンセントの数と位置が導き出されます。
その際は季節家電も忘れずに図面に書き出してくださいね。一年中使うテレビなどの家電と比べて忘れがちで、いざ使おうとなったらコンセントが足りないという失敗を防げます。
またキッチンは家の中でも家電製品を多く使う場所なので気を配りましょう。
冷蔵庫や電子レンジ、炊飯器などをはじめ、調理に使われる家電製品は多彩です。それらを使用する度に延長コードや分岐タップを使うのは、見苦しいですし安全性でも心配です。使用する調理家電の数を見積もって、十分なコンセントを用意することで、すっきりとしたキッチン周りを実現できます。
注文住宅の間取りで失敗しないためのポイント
最後に、注文住宅の間取りづくりで失敗しないためのポイントを4つにまとめました。ぜひ参考になさってください。
①家族の希望と生活スタイルや生活動線を明確にしておく
注文住宅の間取りについて、家族の希望をまとめておきましょう。
「自分の部屋がほしい」、「広いお風呂でのんびりしたい」など、それぞれ新居にのぞむ要望があるはずです。家族全員の要望を具体的にリストアップして話し合うことで、家族とって新居でなにが必要か優先順位を洗い出します。
アイランドキッチンやウォークインクローゼット、ロフトなど、魅力的な間取りに惹かれた場合は、本当に家族に必要か、実際に使用しているところをイメージできるかシミュレーションすると、間取り選びに失敗は少なくなるでしょう。
②建設予定地の気候や環境を確認しておきましょう
建設予定地の気候や環境を実際に訪れて事前に調べておくことをおすすめします。その土地の日当たりや風向き、隣家との位置、周辺道路の人や車の交通量など、図面では分からない部分を確認することで、自身が想定している間取りが適しているか工務店やハウスメーカーに具体的に相談できるようになります。
③見学会を訪れて、信頼できる工務店やハウスメーカーを探しましょう
注文住宅を建てることは、一生のうちにそう何度も経験することのない高い買い物経験のひとつです。それだけに、間取りづくりで失敗しないためにも、信頼できる工務店やハウスメーカーを探すことが大切です。
いまや工務店やハウスメーカーはネットで簡単に見つかる時代です。しかし、信頼のおける工務店やハウスメーカーを探すとなれば、おすすめしたいのがモデルハウス見学でしょう。モデルハウス見学では実際に住宅を目の当たりにできるので、写真や図面だけではわからない実際の住宅の構造に触れることができます。この体験によってご自身のマイホーム計画も具体的に想像できるようになります。
そしてなによりも、住宅のプロである工務店やハウスメーカーのスタッフに相談できて、プロならではのアドバイスを受けることができるのは最大のメリットでしょう。スタッフと対面して自身のマイホーム計画を相談することで、担当者の人柄や会社の雰囲気も見えてくるので、信頼がおける建築業者かの判断もしやすくなります。
しかし、このご時世ですので、なかなか実際に見学会を訪れる機会を作るのが難しいのも事実です。最近は感染予防対策をしっかり行っているモデルハウス見学会も増えていますので、機会があればぜひ訪れてみましょう。
④打ち合わせではご自身の要望をしっかり伝えましょう
注文住宅の間取りで失敗しないためには、依頼する工務店やハウスメーカーの打ち合わせが大切です。
注文住宅は、施主様の要望に沿って計画されていてくので、まずはご自身の要望を工務店やハウスメーカーにしっかり伝える事が大切です。
要望を伝えるときに気後れしてしまいがちですが、心配にはおよびません。その手助けをするために、プロのアドバイザーとして工務店やハウスメーカーが存在するのですから。要望を聞いたのちに理想のマイホーム建築へと導いてくれます。
まずはしっかりと要望を伝えて、打ち合わせを重ねて失敗のない建築計画を目指しましょう。
まとめ
注文住宅でよくある間取りの失敗例をご紹介しました。注文住宅は自由に間取りを選べるからこそ失敗例も多くなってしまいます。
しかもその失敗例の中には、取り返しがつかないとはいかないまでも、リフォームするのに費用と時間が浪費してしまうものも少なくありません。
最後にお伝えした「失敗しないためのポイント」のくり返しになりますが、失敗しないコツは、事前の間取りの計画と信頼できる工務店やハウスメーカーを見つけることではないでしょうか。
今回ご紹介させていただいた失敗例や失敗しないポイントを参考にして、ご自身の理想とする家づくりの参考にしていただけたら幸いです。
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