注文住宅の屋外におすすめの便利な設備4選!後悔しない家づくりを目指そう
注文住宅の魅力は、生活スタイルに合わせて設計や設備を便利にカスタマイズできる点です。しかし、自由度が高い分、慎重に選ばないと予算オーバーになってしまう可能性もあります。とくに屋外の設備は、建築後につけるのがむずかしい場合もあるので注意が必要です。この記事では、注文住宅の屋外におすすめの便利な設備を4つ厳選してご紹介します。家づくりを成功させ、快適な生活を手に入れるためのヒントとしてお読みください。
宅配ボックス
宅配ボックスは、留守中でも宅配便の受け取りが可能な設備です。共働き世帯を中心に人気で、再配達の手配をしなくても荷物を受け取れる利便性があります。「置き配」利用者も増えており、宅配ボックスがあれば盗難の心配もありません。一戸建て住宅におすすめの選び方について解説します。
設置方法
宅配ボックスの設置方法には、「簡易タイプ」と「固定タイプ」の2つがあります。
設置方法 | 特徴 |
簡易タイプ | ・ボックスの中に重りを入れたり、柱にワイヤーを結んだりして固定する ・ネジで固定できないのが特徴 ・盗難の恐れあり・主に賃貸向け |
固定タイプ | ・玄関ポーチや地面に打ったコンクリートにネジで固定する ・持ち家なら問題なく設置可能 ・新築時に工事すれば見た目もきれいに仕上がる ・盗難の心配が少ない |
安全面を考えると、注文住宅には固定タイプがおすすめです。ただし、気軽に移動させられないため、設置場所は慎重に検討しましょう。
材質と特徴
宅配ボックスの材質には、「ポリプロピレン」「高耐久樹脂」「金属」の3種類が主にあります。
材質 | 特徴 |
ポリプロピレン製 | ・数千円から販売されているため購入しやすい ・耐久性は他の素材に比べて劣る ・価格が安い分、鍵のないものや簡易的なものが多い ・購入時にはセキュリティ面に注意が必要 |
高耐久樹脂製 | ・日光や雨にさらされても劣化が少ない ・耐久性がある ・価格帯は中くらい ・本格的な宅配ボックスを手軽に取り付けたい人に人気がある |
金属製 | ・強度が高い ・耐久性に優れている ・壊れにくいのが最大の特徴 ・価格は少し高め ・新築一戸建てで人気 |
長期的な視野で選ぶと金属性が最適なものの、予算によっては高耐久樹脂製の宅配ボックスも選択肢の1つです。
サイズ選びは大切
宅配ボックスの大きさは、普段よく届く宅配便のサイズを基準に決めます。製品カタログで荷物が入る部分のサイズを確認し、いつもの箱が収納できるかどうかをチェックしましょう。
たとえば、パナソニックでは戸建住宅用の宅配ボックスが7タイプも展開されています。その中でも代表的な4タイプの収納できる荷物の最大サイズと重さは以下の通りです。
種類 | 最大サイズ | 重さ |
コンパクトタイプ | 幅340mm×奥行80mm×高さ360mm | 5kgまで |
スリムタイプ | 幅130mm×奥行350mm×高さ500mm | 10kgまで |
ハーフタイプ | 幅340mm×奥行150mm×高さ500mm | 10kgまで |
ミドルタイプ | 幅340mm×奥行350mm×高さ500mm | 20kgまで |
宅配ボックスは大きいほど便利なものの、価格が高くなり外観も目立ちます。また、宅配ボックスは1回荷物を収納して閉めてしまうと、次に宅配が来ても開きません。1日に何度も宅配が来る場合は、サイズを大きくするよりも、2段重ねで設置できる製品の検討がおすすめです。
印鑑の収納方法
宅配ボックスには印鑑をしまうスペースがあり、留守中でも宅配業者が伝票に押印してくれて便利です。製品によって収納方法が異なるため、紛失などのリスクも考慮しながら選ぶ必要があります。一般的な収納方法は以下の3つです。
- 本体に印鑑を内蔵しておくタイプ
- ワイヤーでつないでおくタイプ
- 扉の裏側のポケットに入れるタイプ
上記の方法は、盗難されにくい順に並んでいます。最後の「扉の裏側のポケットに入れるだけ」タイプは紛失のリスクが高いと考えましょう。印鑑の収納方法は、セキュリティ面も考慮して選ぶと安心して使えます。
設置場所
宅配ボックスの設置場所は耐久性や盗難のリスクに影響するので、慎重に選ぶ必要があります。
宅配ボックスが設置される場所として多く見られるのは「玄関脇」です。荷物を家の中に運ぶのが簡単で便利なだけでなく、雨天時でも荷物が濡れずに取り出せます。また、日差しや雨が直接当たりにくいため、宅配ボックスが長持ちしやすい環境です。
もう1つの設置場所としては、「敷地の入り口の近く」が多く見受けられます。ポストやインターホン、表札と一緒に宅配ボックスがバランスよくまとまるためです。ただし、帰宅時に荷物を取り出して、玄関まで運ぶのが手間となるという課題があります。屋根がないため、日光や雨による劣化が進みやすいという点にも注意が必要です。
おすすめの製品
注文住宅新築時におすすめの宅配ボックスを2つ紹介します。
1つ目は、パナソニックの「コンボ」です。金属製で頑丈なだけではなく、さまざまなサイズやデザインが用意されています。荷物の大きさや設置場所に応じて選べ、重ねての配置も可能です。製品によっては、宅配便の発送もおこなえる利便性が多くのユーザーから高い評価を受けています。
2つ目は、LIXILの「スマート宅配ポスト」です。スマートフォンと連携すると、荷物の到着や取り出し、扉の閉め忘れなどの通知を出先で受け取れます。カメラを搭載すれば、外出先から配達員とコミュニケーションが取れ、遠隔操作でロックを解除して荷物を受け取ることも可能です。
ゴミ箱
ゴミ箱は室内のキッチンに置くものと考えがちですが、屋外に設置しておくと便利な設備の1つです。ゴミ箱を食器棚の下に置いておくと、臭いが広がったり、来客の目に入ったりする可能性があります。家の外にもゴミ箱を設置すれば、キッチンをきれいに保てて清潔です。屋外にゴミ箱を置くにあたっての検討ポイントについてお伝えします。
設置に必要な広さ
ゴミ箱を設置するスペースの目安は以下の通りです。
- 幅:1.8m~2.7m
- 奥行:1.2m~1.5m
掃除道具や自転車なども一緒に置く場合、必要なスペースが変わってきます。将来的に家族が増えたり、ゴミの分別が細分化したりする可能性がある場合は、少し広めにしておくと安心です。
設置場所
ゴミ箱を適切な場所に設置しなかった場合、以下のような失敗が多く見受けられます。
ゴミ箱までの距離が遠くて使わなくなってしまった
ゴミ箱の設置場所として勝手口付近が多いのは、キッチンからの出入りがしやすいためです。最近は勝手口をつくらない方も多く、ゴミ出しの動線が長くなっています。玄関から家の裏側に行くのが面倒で、結果的にゴミ箱を使わなくなってしまうケースは少なくありません。ゴミ箱はキッチンからの動線を考慮して、便利な位置に置きましょう。
直射日光が当たる場所に置くとゴミが傷んでしまう
生ゴミは腐ると臭いが強くなり、とくに夏の日差しには十分な注意が必要です。直射日光が当たる場所に設置してしまうと、生ゴミの腐敗だけでなく、ゴミ箱自体の劣化も早まる可能性があります。ゴミ箱はできるだけ日陰に設置するのが理想ですが、日が当たる場所に設置する際は直射日光を遮る工夫が必要です。
ゴミ箱を置くスペースの上には、テラスにつけるような簡単な屋根をつけると便利になります。雨に濡れずにゴミ出しできるだけでなく、ゴミ箱が長持ちするためです。また、ゴミ箱以外の保管場所としての使い勝手も良くなります。
屋外に置くゴミ箱の選び方
ゴミ箱を家の外に置く際は、次のポイントを押さえて選ぶのがおすすめです。
- 蓋がついているものを選ぶ
- 強風でも倒れないようにしっかりしたものを選ぶ
- 置く場所によっては見た目も考慮する
蓋がついていると臭いが漏れにくくなり、野良猫やカラスの被害を最小限に抑えられます。ゴミ箱は中身が空っぽだと軽く、風で飛ばされやすいので注意が必要です。道路や庭先から見える場所に置く場合は、おしゃれなデザインを選ぶと生活感を減らせます。
屋外用コンセント
家の外で電源を使用する場合にあると便利な設備が、屋外用コンセントです。1つあれば十分と感じる方が多く、入居後にリフォームで増やすケースも目立ちます。一戸建て住宅で屋外コンセントがあると便利なシチュエーションはさまざまで、代表的な例は以下の通りです。
- 高圧洗浄機の運転
- 車の掃除機がけ
- 防犯カメラの電源
- ガーデンライトの電源
- 芝刈り機の運転
- 日曜大工の工具を使用
- 生ゴミ処理機の運転
- 電気自動車の充電など
コンセントを必要とする場所はバラバラなので、適切な場所に十分な数のコンセントがないと困ってしまいます。生活に支障をきたさないためにも、ストレスフリーな屋外コンセントの位置について解説しましょう。
基本の設置場所と数
屋外コンセントの設置場所は、家の両サイドに1つずつ、計2か所が基本となります。片側だけにしてしまうと、反対側で使おうとした際に電源コードが届かなくなってしまうためです。間取りによっては、家の端が玄関の近くとなる場合もあります。玄関付近のコンセントは目立ってしまうので、外観とのバランスを考慮しながら検討することも重要です。
屋外コンセントは2口コンセントが主流のため、1か所だけだと足りなくなる可能性があります。たとえば、駐車場のそばに1か所、庭の近くに1か所と、使用目的に応じて設置しておくと便利です。
屋外コンセントの追加ポイント
基本の設置場所に加えて、外部コンセントを追加しておくと生活が便利になるケースもあります。注文住宅では勝手口のそばに照明をつけるケースが多く、コンセントを設けていても空きがなくなってしまい不便です。勝手口付近に防犯カメラや生ゴミ処理機の設置を考えている場合、屋外コンセントに余裕を持たせておくとスムーズに対応できます。
コンセントは後からでも増設できるものの、工事がむずかしい設備です。コンセントをつけるか迷った際は、多めにつけておくと後から困りません。
水道
水道は、注文住宅で人気のある外部設備の1つです。小さなお子さんのいるご家庭では、外遊びで汚れた靴やおもちゃを洗うのに役立ちます。ガーデニングやバーベキューの道具、車なども手軽に洗えて便利です。
水道の種類
水道の種類には、「立水栓」と「散水栓」の2種類があります。
種類 | 特徴 |
立水栓 | ・使いたい時にすぐ水が出せる ・バケツやじょうろに水を溜めやすい ・洗い物に向いている ・デザインが豊富 |
散水栓 | ・地面に埋め込まれているため邪魔にならない ・主にホースをつないで使う ・庭の水撒きや洗車に向いている ・見た目が気にならない |
「立水栓」が無難なものの、水まきや洗車以外に使う予定がないのであれば「散水栓」でも十分です。
設置場所
水道の設置場所は、庭や駐車場、ウッドデッキやテラスがおすすめです。庭や駐車場の近くに設置すると、ガーデニングや洗車の作業が手軽にできます。ウッドデッキやテラスの近くに設置すると、バーベキューの準備や後片付けがスムーズに進んで便利です。それぞれの場所が離れている場合は、ウッドデッキやテラスへの設置を優先させます。ガーデニングや洗車は、延長ホースでの作業もできるためです。
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水道の数を増やす時の注意点
外水道を複数設置する場合、水圧低下に留意する必要があります。蛇口の数が増えると水圧低下が起こりやすくなり、場合によっては水道管の口径を大きくしなくてはなりません。素人には判断がむずかしい問題なので、事前に水道会社に確認してから計画を進めましょう。問い合わせに不安を感じる場合は、ハウスメーカーや工務店担当者への相談をおすすめします。
蛇口とガーデンパン
水道のデザインによっては、立水栓の上下に蛇口がついている2口タイプの製品もあります。1つの蛇口は常にホースを接続しておき、もう1つは手洗いに使用できて便利な仕様です。
水道の下の水受けとなるガーデンパンは、使用目的に応じて深さを選べます。靴や道具を洗う場合には深めのタイプが適しており、バケツで水を汲む際には浅めのタイプがおすすめです。材質は樹脂製やステンレス、陶器、ガラスなど種類が豊富にあります。キャンプ道具のように硬くて大きなものを洗う場合には、割れやすい陶器やガラスは避けましょう。
まとめ
注文住宅の屋外にあると便利な設備を4つ紹介しました。どれも人気な設備なものの、すべての家に必要とは限りません。ご自身のライフスタイルと照らし合わせて、慎重に検討しましょう。取り入れるかどうか迷った場合は、お近くの工務店に相談するのがおすすめです。