注文住宅のカーテン選びで失敗しないポイントを実例7つから学ぼう!種類や購入方法も解説
注文住宅を建てるにあたって、カーテンは失敗したくない重要なポイントとなります。選び方を誤ると、インテリアの仕上がりを大きく左右するだけでなく、窓からの光が足りなくなってしまうためです。この記事では、カーテン選びでよくある失敗例を7つ挙げ、後悔しないためのポイントを解説します。また、カーテンの種類や購入方法についても紹介しますので、理想のカーテンを見つけたい方は参考にしてみてください。
注文住宅で人気が高いカーテンの種類
注文住宅のカーテン選びで失敗しないためには、色や柄だけでなく、カーテンの種類についても十分に理解しておくのが重要です。種類によって光の入り方や部屋の印象が大きく変わるため、慎重に選ぶ必要があります。ここでは、注文住宅でとくに人気のあるカーテンの種類を4つ紹介しましょう。
ドレープカーテン
ドレープカーテンは、厚手の生地で作られたカーテンです。「厚地カーテン」とも呼ばれ、日本の家庭で最も多く採り入れられています。ドレープ(drape)は「布で優美に覆う、 垂らしてかける」という意味があり、 ドレープカーテンは、自然に垂れ下がる布のヒダが特徴的です。種類が豊富で、メンテナンスも簡単にできるメリットがあります。
ブラインド
ブラインドは、スラット(薄い板)を用いて窓を覆うアイテムです。室内への光を調整しつつ、外からの視線を遮れるのが特徴です。インテリア用語では「目隠し」を意味し、住居や店舗、オフィスで広く使用されています。歴史が古く、日本では平安時代に竹製のすだれが使用されていました。
シェード
シェードは、コードやチェーンで生地を上下に操作するカーテンです。ドレープカーテンとは異なり、高さの調整ができます。日よけや目隠しとしても優れ、スッキリとした印象を与えるのがメリットです。ドレープカーテンと同じ生地で製作できるため、部屋全体のコーディネートに統一感を持たせられます。
ロールスクリーン
ロールスクリーンは、布製スクリーンを上下に巻き上げて開閉するスタイルです。フラットなデザインで、布がかさばりません。空間の間仕切りや収納の目隠しにも利用でき、掃除がしやすいのもメリットです。日差しの調整も簡単で、細かい光の調整をしたい場合は「調光ロールスクリーン」が適しています。
注文住宅のカーテンで避けたい失敗7選
注文住宅のカーテン選びで失敗した例は多くあるものの、原因がわかれば対策が可能です。よくある失敗例7選を参考に、窓まわりの計画を慎重に立てましょう。
カーテンで窓が小さくなってしまった
カーテン選びの失敗例として、「たまり」の問題があります。カーテンを開けたときに窓の端に布がたまるため、部屋が暗くなったり、開口部が狭くなったりするためです。予防策としては、カーテンの幅を広めにします。たまりが窓枠の外側にできるようにすれば、本来の採光を確保可能です。厚手の生地はたまりが大きくなるため、薄手の生地やブラインド、ロールスクリーンを検討する方法もあります。窓の開口部を最大限に活用し、明るさと開放感を保てるように設計しましょう。
ブラインドの掃除が大変
ブラインドは掃除に手間がかかり、後悔するケースが多く見られます。スラットにホコリがたまりやすく、1枚ずつ拭く手間がかかるためです。解決策として、スラットの間隔が広めのブラインドを選ぶと良いでしょう。掃除機を活用したり、濡れた軍手で拭いたり、掃除方法を工夫するのもおすすめです。ブラインドは光の調整が細かくでき、デザイン性の高さでも人気があります。インテリアに妥協したくない場合は、効率的に掃除できるようにしておくと後悔しません。
バーチカルブラインドの音が大きい
バーチカルブラインドは、縦長のルーバー(羽根)が連なったデザインです。掃除が楽な一方で、風が吹くとスラットが揺れてぶつかり、大きな音が発生するという問題があります。とくに木製スラットは音が大きく、布製でも風で揺れると防ぎきれません。音を軽減するためには、スラットをコードで連結できるタイプや布製バーチカルブラインドを選ぶのがおすすめです。どうしても音が気になる方は、カーテンの種類を変えたほうが良いかもしれません。
ロールスクリーンの開け閉めが面倒
ロールスクリーンは、コードを両手で操作して開閉します。そのため、頻繁に開け閉めする場所では手間がかかり、後悔しがちなカーテンです。リビングのように明るさを頻繁に調整する場所には不向きとなるため、代わりにブラインドや、ワンタッチ式のロールスクリーンをおすすめします。ロールスクリーンはシンプルなデザインで内装に合わせやすく、価格も手頃なのが魅力です。適切な場所で使用すれば、注文住宅でも活用しやすい種類のカーテンとなります。
ハニカムスクリーンなのに結露してしまった
ハニカムスクリーンは、蜂の巣状の六角形構造が特徴です。遮熱性や断熱性に優れているものの、断熱性能の低い窓に使用すると結露が発生しやすくなります。結露は窓枠の劣化やカビの原因となり、水分を拭き取る手間が増えるため避けたいものです。対策としては、窓の断熱性能を高める方法があります。冷暖房効率も改善され、日々の暮らしも快適になるでしょう。しかし、注文住宅に断熱性能の高い窓を使用すれば、ハニカムスクリーンを必要としないケースもあります。
プリーツスクリーンが使いにくい
プリーツスクリーンは、蛇腹状の生地を折りたたんで上下に開閉します。とくに、透け具合の異なる2種類の生地を組み合わせ、光や視線を遮る部分と、レースのように光を取り込む部分を使い分けられるタイプが人気です。しかし、複数のコードの役割を理解し、少しずつ引いたり、連続で引いたりといった細かい操作が必要となります。慣れれば問題ないものの、お子さんや高齢者のいる家庭には難しいかもしれません。シンプルな操作をご希望の方は、購入前に操作方法をしっかり確認しましょう。
窓にカーテンを付けなかった
注文住宅の窓にカーテンを付けないという選択が増えているものの、失敗したと感じるケースが多く見受けられます。コスト削減や掃除の手間を省けるなどのメリットがある一方で、外からの視線が気になるというのがデメリットです。対策として窓を小さく設計したり、高窓にしたりした結果、狭さや暗さの原因となってしまう可能性があります。向こうが透けにくくなっている型ガラスの設置という方法もありますが、視線が抜けないので開放感は期待できません。カーテンを無くす場合は、モデルルームなどで実際の見え方を確認してみましょう。
注文住宅のカーテン選びで失敗しない4つのポイント
文住宅のカーテン選びで失敗しないためには、部屋のイメージを具体的に描く必要があります。雑誌やインテリアショップのカタログを参考にしながら部屋の雰囲気を決め、イメージが固まったら以下のポイントを押さえながら選んでいきましょう。
部屋の雰囲気に合わせて色や柄を選ぶ
カーテンの色や柄は、部屋のインテリアに合わせるのがおしゃれに仕上げるポイントです。ベースカラー、メインカラー、アクセントカラーの配分を意識すると、部屋全体のバランスがとりやすくなります。
カーテンの色味で迷ったら、同一色、類似色、反対色の3つパターンから色を選ぶのがおすすめです。同一色は落ち着いた雰囲気に、類似色は安心感、反対色は明るくメリハリのある空間を演出します。部屋の雰囲気に応じたカーテンを選んで、統一感のある部屋づくりを実現しましょう。
窓の形状に合わせてサイズを選ぶ
カーテンのサイズは、窓の形状に合わせるのがポイントです。窓の種類によって大きさや位置、開き方が異なります。
注文住宅の代表的な窓の種類
・掃き出し窓:天井付近から床まで高さのある大きな窓 ・腰高窓:大人の腰の高さ(床から80~100cm程度)に設置される窓 ・出窓:壁より外に張り出した窓 ・小窓:全体的に小さな窓 |
カーテンサイズは、カーテンレールの固定ランナー間の横幅と、固定ランナーから床や窓枠までの丈を測定して決定しましょう。窓のサイズによっては既製品がないので、必要であればオーダーカーテンの利用も検討します。
生地を選ぶ
カーテンの素材は大きく分けて天然繊維と化学繊維の2種類があります。色やデザインだけでなく、素材の質感がライフスタイルや好みに合っているかも重要なポイントです。それぞれの特徴と代表的な素材は以下のようになります。
種類 | 特徴 | 代表的な素材 |
天然繊維 | 通気性や吸湿性に優れ、肌触りが良い | ・麻 ・コットン ・ウール |
化学繊維 | シワになりにくく、型崩れしにくい | ・ポリエステル ・アクリル ・レーヨン |
素材によって見た目の印象も変わるため、最適な素材を選びましょう。
機能性を考慮する
カーテンによっては特有の機能を備えているため、窓の位置や部屋の用途に応じて考慮します。ここでは、カーテンの性能として多い5つを例に挙げ、それぞれの特徴を解説しましょう。
遮光
光を遮り、室内を暗くできる性能です。外の明るさを気にせずに過ごせるため、寝室のような暗さが求められる部屋に適しています。
遮熱
日差しによる室内の温度上昇を抑えるのに役立つ機能です。西日が当たる部屋や、冷房効率を高めたい部屋に適しています。
UVカット
外からの紫外線を反射し、カットする機能です。赤ちゃんが過ごす部屋や、家具や本の日焼けが気になる場所におすすめします。
ミラー
外から室内が見えにくくなる機能で、「遮像」と同様です。光沢のある生地を使用しており、視線を遮る効果が高くなっています。隣家の窓が向かい合っているリビングや通りに面した部屋におすすめです。
防炎
カーテンに火が移っても、炎の広がりを防ぎます。高層マンションや、キッチン周辺のように火災時のリスクが高い場所に最適です。
注文住宅のカーテンを失敗なく購入する方法
注文住宅のカーテンを購入する方法は大きく分けて3つあるものの、それぞれの方法には失敗しやすいポイントもあります。カーテンの質や予算、取り付けの手間などを考慮しながら、ご自身にとって最適な方法を選びましょう。
カーテン専門店に依頼
実店舗やオンラインショップのカーテン専門店で注文すれば、指定した日に納入してもらえます。カーテン専門店を利用すると、イメージ通りのお部屋づくりを実現しやすい点がメリットです。豊富な品ぞろえのため、理想の色や素材、デザインを選べます。インテリアにこだわりたい方には、専門店での購入がおすすめです。また、仲介業者が入らないため、費用が割安になるのも魅力です。ただし、自分でカーテンサイズを測ったり、打ち合わせをしたりしなければなりません。カーテンレールやフックの別途手配が必要なケースもあるので、取り付けに自信がない場合は工務店への発注も検討しましょう。
既製のカーテンを利用
窓の形状によっては、ホームセンターや量販店などで売られている既製品でも対応可能です。カーテンレールの設置もご自身で行うと、費用を最小限に抑えられるメリットがあります。ただし、注文住宅の場合、窓のデザインにもこだわりを持って設計する方が多くいます。既製カーテンが窓の大きさに合わない可能性も高く、好みのデザインを見つけにくいのが課題です。また、カーテンレールは壁に穴を開けて取り付けるため、正しい知識や技術が求められます。「レールを取り付ける下地があるか」「エアコンの位置と干渉しないか」「ドアの開閉の邪魔にならないか」など、細かなポイントへの考慮が必要です。
ハウスメーカーや工務店に発注
最も失敗を避けられるのは、注文住宅の施工業者を通してカーテンを注文する方法となります。ハウスメーカーや工務店が提携するカーテン業者を紹介してもらえるため、ご自身でカーテン業者を探す手間がかかりません。新築工事の一環として、カーテンレールの取り付けを行ってくれるのもメリットです。引き渡し時には部屋にカーテンがかかっている状態になるので、引っ越し作業もスムーズに進むでしょう。カーテン業者との連絡を含め、すべてをプロに依頼できるのも失敗を減らせる理由です。ただし、カーテン業者を自由に選べないため、理想のカーテンが見つからない場合もあります。
まとめ
注文住宅のカーテン選びで失敗しないためには、色や柄だけでなく、種類や機能も慎重に選ぶ必要があります。カーテンの種類と特徴を理解し、部屋の雰囲気や窓の形状に合わせると後悔しません。サイズの計測やカーテンレールの設置などを誤ると失敗のリスクが高まり、部屋が暗くなってしまう恐れもあります。素人には判断が難しい知識も求められるため、専門店や工務店の利用も検討しましょう。