建て替えにかかる費用

家づくりコラム

理想の家に建て替えたい!建て替えにかかる費用をわかりやすく解説します

建て替えにかかる費用をわかりやすく解説

新築一戸建てを検討する場合、土地を購入して建築するよりも、既存住宅を解体して建て替えするほうが費用をおさえられます。

ですが実際に建て替えを選択したとき、一体どのような費用がかかるのでしょうか?

そこで今回は、さまざまな理由からご自宅の建て替えを検討されている方に向けて、建て替え費用の内訳や相場、注意すべきポイントについて解説します。

建て替えとは?

「建て替え」とは、既存の住宅を解体して、新たに住宅を新築することを言います。

建て替えを検討するケースには、以下のような場合があります。

建て替えにかかる費用の種類

住宅の建て替えにかかる費用は、「解体」「建築」「諸経費」の3つに分けられます。ここでは、それぞれの費用を詳しく見ていきましょう。

建て替えにかかる費用①「建物解体」

建て替えにかかる費用①「建物解体」

既存住宅を建て替える場合は、建物の解体工事費用がかかります。

一般的な木造住宅の解体工事費用の相場は下記の通りです。

エリア1坪あたりの費用40坪の費用
北海道・東北3.2万円128万円
関東3.7万円148万円
中部3.5万円140万円
関西3.5万円140万円
中国・四国3.3万円132万円
九州・沖縄3.3万円132万円

参考:国土交通省「我が国の住生活をめぐる状況等について」
https://www.mlit.go.jp/policy/shingikai/content/001351140.pdf

建て替えにかかる費用②「建築費用」

建築費用は、建築業者から請求される住宅を建てるための費用です。建築費用は大きく分けて、つぎの3つの費用をまとめたものです。

仮設工事費用

仮設工事費用とは、工事現場で作業員が建設のために共用する工事備品の金額です。工事備品とは「仮設トイレ」「仮囲いフェンス」「敷き鉄板」などを指します。

直接工事費用

直接工事費用は4つの工事費用をまとめたものです。それぞれを見ていきましょう。

建物本体工事費用

建物本体、つまり住宅の工事費用を指します。構造躯体と内外装、電気や給排水の設備が含まれます。同じ坪数でも、選定する仕様や設備により金額が変わります。

企業広告で掲載される坪単価とは、一般的にこの「建物本体工事費用」のみの金額ということを覚えておきましょう。

インフラの引き込み工事費用

インフラ引き込み工事費用とは、日々の生活を支える基盤設備である、電気や水道、ガス、インターネット回線を住宅で使用するための工事費用です。

建て替え工事においては、既にインフラ引き込みがある前提で工事が進められますので、新たな引き込みを用意する必要がないので費用を抑えられます。

地盤改良工事費用

地盤改良工事とは、建物の沈下や地盤の液状化対策で地盤を固く補強するための工事です。

建物基準法の改正と同時に地盤調査は義務化されたので、法的に必須の調査です。あくまで、新しい住宅の重量と地盤の耐荷重を現行の基準で計算した結果によります。

外構工事費用

外構とは、駐車場や庭、フェンスなどの設備のことです。外構工事は、建物の周囲を取り囲む設備の工事費用です。建て替えでは、建物の工事が主なので外構工事に費用はかかりません。

建て替えにかかる費用③「諸経費」

工事見積に含まれない費用「諸経費」について見ていきましょう。諸経費には、さまざまな費用が含まれています。

設計料

設計料とは、着工するまでの設計業務、着工後の工事管理業務に対する報酬です。

新築一戸建てを建設する場合は、間取りのプランニングなどの設計費用は建物価格に含め、確認申請などの官公庁手続き費用を設計料として別途計上することがあります。

また、建築家や設計事務所へ設計監理のみを発注するケースも考えられます。木造2階建て住宅の場合の設計料は、工事費総額の10~15%が相場です。

参考:一般社団法人東京都建築士事務所協会「設計料ってどのくらい?」
https://www.taaf.or.jp/architect_office/04.html

「解体お祓い」・「地鎮祭」・「上棟式」費用

建て替え工事において、解体工事前の「お祓い」、工事着工前の「地鎮祭」、建方工事完了時の「上棟式」は、地域によっては伝統的な風習として根強く残っています。近年は地鎮祭のみ執りおこない、お祓いと上棟式は省略するケースが多いようです。

一般的な費用相場は、地域によって考え方が大きく違うところではありますが、相場は下記の通りです。

登記費用

建て替えの場合は、「滅失登記」と「表題登記」の2種類を登記することが義務づけられています。それぞれ前者は既存住宅を解体したとき、後者は新築住宅の所在を表記するときとなります。

また、その建物が自らの所有物であることを法律的に明示するためには「保存登記」が必要です。

登記にあたっては「登録免許税」を法務局へ納める必要があり、大抵の場合は土地家屋調査士と司法書士にお任せする場合がほとんどです。

また、住宅ローンを利用する場合は金融機関が、住宅(土地)に抵当権を設定するので「抵当権設定登記」も必要です。

これら登記をお願いすることになる、「土地家屋調査士」、「司法書士」の報酬相場と、登記の税率は下記になります。

※各種減税措置もありますので、国税庁HPをご参照ください。

参考:国税庁「登録免許税の税額表」
https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/inshi/7191.htm
参考:日本土地家屋調査士会連合会「土地家屋調査士報酬ガイド」
https://www.chosashi.or.jp/media/guide20190329.pdf
参考:日本司法書士会連合会「司法書士の報酬と報酬アンケートについて」
https://www.shiho-shoshi.or.jp//cms/wp-content/uploads/2014/02/7b6902377d481ddc7fe33ced428ce7cd.pdf

不動産取得税

「不動産取得税」は、都道府県税のひとつで売買・贈与・新築などの理由を問わず、新たに不動産を取得すると一律に課されます。税額の計算方法は下記の通りです。

税率は原則として土地が3%、住宅が3%(住宅以外の家屋は4%)になりますが、都道府県によって金額が異なります。地元の不動産会社に問い合わせるか、各都道府県の役所ホームページなどでご確認ください。

その他雑費

その他、下記のような雑費用も把握して新築一戸建て建築の総額に含めておきましょう。思わぬ出費で予算オーバーとならないように、リスト化することをオススメします。

住宅の建て替え工事費用の相場は?

建て替え工事の費用シミュレーション

ここでは、建て替えの建物面積と費用相場を計算してみました。

あくまでも概算にはなりますが、費用感の参考にしていただけたら幸いです。

住宅金融支援機構が提供する住宅ローン「フラット35」の利用者調査では、2021年度の建設費平均は三大都市圏で3,804.8万円(124.6㎡)、そのほかの地域で3,368.7万円(123.1㎡)でした。

こちらの数値を参考に坪数を掛け合わせて先述の解体工事費用を足すと、以下のような建て替え費用相場になりました。

(建て替え費用目安:一般関西エリア・同規模での建て替えの場合)
※実勢に合わせるため建設費用の坪単価は20%低減値を入力しています

建物面積建設費用解体費用合計金額
30坪2,170万円105万円2,275万円
35坪2,530万円120万円2,650万円
40坪2,900万円140万円3,040万円
45坪3,260万円160万円3,420万円
50坪3,620万円175万円3,795万円

建て替え工事で注意するポイント

建て替え工事で注意するポイント

建て替え注意点① 再使用品は図面に落とし込んでチェック

設計段階で、建て替え後にも使用する家具や家電製品を踏まえた図面を製作してもらいましょう。

設計士に事前に伝えておけば、新居への搬入経路の確保、必要な電源や給排水の設備を整えてもらえます。そうすれば、新居に移り住んですぐに既存住宅で使っていた家具、家電製品が使えます。

建て替え注意点② 「既存不適格」「再建築不可」をチェック

「既存不適格」とは、現行の建築基準法や都市計画法の法規上の要件を満たしていない物件のことを言います。建築時点では法令上の問題が無かった場合は違法建築物とはなりませんが、建て替えの際には現行法規に適合させる必要があります。

「再建築不可」とは、いったん建物を取り壊してしまうと現行の法律では新築の建物を建てられない土地のことを言います。道路の接道条件により再建築不可となるケースが多く、敷地が道路と接していないか、道路までの接道幅が2m未満の場合が対象となります。

「既存不適格」「再建築不可」の物件は、建て替えにより同規模の住宅を再建できない可能性がありますので、計画段階で行政に相談するなど十分にチェックしましょう。

建て替え注意点③ 借地の場合は契約書をチェック

借地の場合は、土地の賃貸借契約書の内容をよく確認しましょう。確認するポイントとしては次の2つです。

  1. 建て替えに際して、地主の同意が必要か
  2. 地主同意の際には、地主承諾料が発生するか

この内容の明記が無い場合は、地主に建て替えを申し入れて2カ月以内に異議が無い場合に地主承諾があったものとみなす法令がありますので、書面で申し入れをするようにしましょう。(借地借家法第7条2項)

なお、賃貸借書に明記が無ければ地主承諾料を支払う必要はありません。

住宅の建て替え費用をおさえるポイント

ここでは、費用をおさえるポイントについて解説します。

建て替えならではのテクニックもありますので参考にしてください。

既存インフラを利用して建て替え費用をおさえる

既存のインフラ引き込みは最大限に活用しましょう。

新規の配線や配管工事は意外に費用がかかります。既存の水道、ガスの引き込み経路を再利用可能なように、建物の間取りや配置するといいでしょう。

家具や住宅備品を再利用して建て替え費用をおさえる

物品の新規購入費用をおさえるために、家具や備品はできるだけ再利用しましょう。

置き家具はもちろん、既存住宅のキッチンや給湯器、洗面台などの水回り設備も再利用可能な場合があります。建設会社に相談してみましょう。

解体・建築工事を一括発注で建て替え費用をおさえる

解体工事と建築工事を同じ建設会社に一括発注しましょう。

一括発注により、仮設費用、管理費用が共用されるため、工事費用の総額をおさえられます。

解体から新築まで同じ建築会社なので、工事がスムーズに流れて、全体の工期を短縮する効果も期待できます。

まとめ

今回は、建て替え費用の内訳や相場、注意すべきポイントについてお伝えしました。

建て替え費用には、建築費用だけではなく、さまざまな種類の費用がかかることがわかりました。

今回ご紹介した「建て替えで注意する点」、「費用をおさえるポイント」を参考に、ご自身の建て替え計画の参考にしていただけたら幸いです。

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