【予算終了】こどもみらい住宅支援事業に間に合わなかった対応は?来年始まる「こどもエコすまい支援事業」も解説
「こどもみらい住宅支援事業」の申請を検討していた方、間に合わせようと準備していた方は、2022年11月下旬の申請受付終了のニュースを見て驚かれたのではないでしょうか。
こどもみらい住宅支援事業の申請に間に合わなかった人の中には、これからどうすればいいのかお悩みの人も多いでしょう。
そこでこの記事では、こどもみらい住宅支援事業に間に合わなかった人は、次にどう行動すべきか、そして新しい補助金制度「こどもエコすまい支援事業」への乗り換えについて、詳しく解説していきます。
2022年度で予算終了した「こどもみらい支援事業」とは
こどもみらい支援事業とは、子育て世帯・若者夫婦世帯に対して実施された住宅補助金制度で、2022年3月下旬に申請受付を開始しました。
現在、日本は2050年カーボンニュートラル(脱炭素社会:温室効果ガス排出量実質ゼロ)の実現に向けて、さまざまな取り組みをしています。そのため、高い省エネ性能をもつ住宅を増やすことも重要な課題です。
ところが高い省エネ機能を持つ住宅は、省エネ性能がない住宅に比べて購入価格が高く設定されているため、住宅取得を検討しづらい現状があります。
そこで20〜40代世帯にも高い省エネ性能の住宅を検討できるよう、住宅取得の負担軽減を目的とした、こどもみらい住宅支援事業が実施されました。
こどもみらい支援事業の対象者となったのは、新築の注文住宅および分譲住宅の購入者(子育て世帯・若者夫婦世帯)と、リフォームの発注者(全世帯)です。また、こどもみらい住宅支援事業の補助金額は1世帯あたり60〜100万円、リフォームは最大30万円です。
参照:こどもみらい住宅支援事業事務局 公式サイト https://kodomo-mirai.mlit.go.jp/
こどもみらい支援事業に間に合った人はどんな人?
こどもみらい住宅支援事業の補助金申請額の上限は1,142億円です。2022年9月末時点で予算上限額の約49%、10月末時点で約63%だったにもかかわらず、11月18日には75%と発表されました。
その後あっという間に予算上限額に達してしまい、11月28日に受付終了が告知されました。
この章では、こどもみらい支援事業に間に合った人はどのような人かをご紹介します。
期限までに交付予約申請をした人
一つ目の条件は、期限までに予約申請ができた人です。
補助内容の工事に着手してこどもみらい住宅支援事業の予約申請に間に合わせた人は、補助金の枠内に入りました。
ただし、予約申請した人は予約後3カ月以内に交付申請する必要があり、交付申請がないと予約は取り消されます。
「審査中」の画面表示となり、こどもみらい住宅支援事業事務局からの書類の不備、写真などの不備などについての対応ができていれば、問題はないでしょう。
交付決定を受けた人
二つ目の条件は、すでにこどもみらい住宅支援事業の交付決定を受けた人です。
こちらは問題なく審査を終えてこどもみらい住宅支援事業の補助金の対象となるため、完了報告や補助金交付の手続きを期限内に行いましょう。
こどもみらい支援事業に間に合わなかった人は「こどもエコすまい支援事業」申請を検討しましょう
こどもみらい支援事業に間に合わなかった人は、来年度から始まる、こどもエコすまい支援事業への乗り換えを検討してみましょう。
後継事業として目的も内容もこどもみらい住宅支援事業とかなり近い内容なので、こどもみらい住宅支援事業を希望していた人も乗り換えしやすいでしょう。
ここからは2つの補助金制度の共通点と違いについて、詳しく解説していきます。
こどもみらい住宅支援事業とこどもエコすまい支援事業の共通点
こどもエコすまい支援事業は、こどもみらい住宅支援事業に代わる住宅補助金制度として創設されており、かなりの部分が共通しています。
ここでは、4つの共通点について解説します。
制度の目的
こどもエコすまい支援事業の目的は、子育て世帯や若者夫婦世帯に対し、高い省エネ性能をもつ新築住宅取得や省エネ改修を補助すること。これは、基本的にこどもみらい住宅支援事業と同じ内容です。
対象となる人
こどもみらい住宅支援事業と同様、こどもエコすまい支援事業を利用できるのは、2つの条件を両方満たしている世帯です。
- 子育て世帯または若者夫婦世帯
- こどもエコすまい支援事業者と工事請負契約を締結して住宅を新築する人
子育て世帯とは、申請時において2004年4月2日以降に出生した子どもがいる世帯のことです。
また、若者夫婦世帯とは、申請時に夫婦であること、どちらかが1982年4月2日以降に生まれた39歳以下の人である夫婦のことです。
こどもみらい住宅支援事業に間に合わなかった人は、こどもエコすまい支援事業では出生日が1年分ずれているため注意してください。
事業者登録
こどもエコすまい支援事業の申請は、こどもみらい住宅支援事業と同じく、住宅取得またはリフォームの発注者である施主は行えません。
そのため、代わりに交付申請ができる「こどもエコすまい支援事業者」と契約を結びましょう。
事業者登録を済ませた「こどもエコすまい支援事業者」が、申請手続きや完成報告をして、補助金を受け取ります。補助金は住宅建築・取得費用やリフォーム費用に還元されます。
また、以前にこどもみらい支援事業に登録した事業者は、こどもエコすまい支援事業の申請手続きが可能です。
リフォームの対象条件
リフォーム工事を申請する必須項目は、こどもみらい住宅支援事業とこどもエコすまい支援事業で共通しています。
リフォームの申請は必須項目のみ、または必須項目と任意項目で行います。
対象工事 | |
---|---|
いずれか必須 | 窓・ドアの断熱改修 外壁、屋根・天井または床の断熱改修 エコ住宅設備の設置 |
任意 | 子育て対応改修 防災性能向上改修※ バリアフリー改修 空気清浄機能・換気機能付きエアコンの設置 リフォーム瑕疵保険などへの勧誘 |
※こどもエコすまい支援事業から対象となりました。
補助金額については、リフォーム工事ごとに設けられた補助金額の合計で計算します。
最低額 | 5万円〜 |
上限額 | 一般:30万円 一般+安心R住宅購入:45万円 子育て世帯または若者夫婦世帯:45万円 子育て世帯または若者夫婦世帯+既存住宅購入:60万円 |
こどもみらい住宅支援事業とこどもエコすまい支援事業の違い
こどもみらい住宅支援事業に間に合わなかった人は、こどもエコすまい支援事業に乗り換える際に「違い」について注意してください。
ここでは2つの制度の「違い」を詳しく解説します。
対象住宅
こどもみらい住宅支援事業は対象住宅の種類によって補助金額が異なりましたが、こどもエコすまい支援事業ではより高い省エネ住宅を対象とし、一律100万円に変更されました。
申請対象住宅 | 種類 | 補助金額 |
---|---|---|
ZEH(ゼッチ)住宅 | ZEH Nearly ZEH ZEH Ready ZEH Oriented | 100万円/戸 |
2022年10月1日以降に認定申請した高機能住宅 | 認定長期優良住宅 認定低炭素住宅 性能向上計画認定住宅 | 100万円/戸 |
ZEHとは「Net Zero Energy House(ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス)」の略語で、「エネルギー収支がゼロ以下の家」という意味です。
ZEH住宅とは、家庭で使用するエネルギーと太陽光発電などで創出するエネルギーとで、年間の消費エネルギー量をおおむねゼロ以下にする設備を持つ家のことです。
ZEH住宅の認定基準は空調・給湯・照明・換気などの一次消費エネルギーを対象としており、従来の基準よりも断熱と省エネにより20%以上の削減が求められます。
そのため認定基準をクリアするためには、断熱性の高い窓や壁材(断熱・省エネ)、太陽光発電の設置(創エネ)などの住宅設計が必要です。
また、申請条件には延べ床面積が50㎡以上であること、土砂災害特別警戒区域に立地しないことも含まれています。
対象期間
こどもエコすまい支援事業の対象期間をしっかり確認しておきましょう。
契約日※1 | 問わない |
工事着手※2 | 2022年11月8日〜 |
事業者登録 | 交付申請前まで |
交付予約申請(任意) | 2023年3月下旬〜2023年11月30日まで(予定) |
交付申請期限 | 2023年3月下旬〜2023年12月31日まで |
リフォーム完了期限 | 〜2023年12月31日まで |
※1 注文:工事請負契約、分譲:売買契約
※2 基礎工事より後の工程の工事に着手するもの、またはリフォーム工事に着手するもの
こどもみらい住宅支援事業に間に合わない人が多くいたように、こどもエコすまい支援事業でも予算枠上限に近づいた時点で急に申請者が殺到して、申請が間に合わなくなることもあるでしょう。
そのため、こどもエコすまい支援事業申請で後悔しないよう、早めに建築やリフォームのスケジュールを立てましょう。
3省連携ワンストップ補助金
国土交通省・経済産業省・環境省による、省エネを目的とする住宅リフォームを支援する補助金制度で、こどもエコすまい支援事業対象者から併用が可能です。
こどもみらい住宅支援事業にはなかった制度のため、リフォーム申請に間に合わなかった人にとって、3省連携の補助金制度はかなりお得な内容です。
【3省連携ワンストップ補助金の工事内容】
- こどもエコ住まい支援事業(国土交通省)
→省エネ改修:開口部・躯体などの省エネ改修工事、その他のリフォーム工事 - 住宅の断熱性向上のための先進的設備導入促進事業(経済産業省・環境省)
→省エネ改修:高断熱窓の設置 - 高効率給湯器導入促進による家庭部門の省エネルギー推進事業費補助金(経済産業省)
→省エネ改修:高効率給湯器の設置
参照:国土交通省 資料「住宅の省エネリフォームへの支援の強化」https://www.mlit.go.jp/jutakukentiku/house/content/001579758.pdf
3つの補助金制度を利用することで、一般世帯で最大245万円、子育て・若者夫婦世帯で最大260万円のリフォームが可能です。
ただし、補助申請の対象となる工事内容や場所は、重複できないことに注意してください。
こどもみらい支援事業から乗り換えるのを間に合わせるためには
この章ではこどもみらい住宅支援事業に間に合わなかった人が、こどもエコすまい支援事業へ早めに乗り換えたい場合の対策などを紹介していきます。
こどもみらい住宅支援事業の救済処置はある?
2022年12月16日、こどもエコすまい支援事業の事務局創設と、要件の見直しが発表されました。
こどもみらい住宅支援事業に間に合わなかった人が、こどもエコすまい支援事業に乗り換える際に課題となっていた、対象となる契約日と工事着工日の条件が変更されました。これによりこどもみらい住宅支援事業に間に合わなかった人も、一部ではありますが救済されることになりました。
要件 | 見直し前(2022年11月8日公表) | 見直し後 |
契約日 | 2022年11月8日以降の契約のみ | 契約日を問わない |
工事着工日 | 事業者登録後に着工したもの ・こどもみらい住宅支援事業の登録事業者は、こどもエコすまい支援事業の事務局開設日以降(2023年1月頃予定) ・新規登録受付は2023年1月頃予定 | 2022年11月8日以降の対象工事※に着手したもの ・事業者登録は交付申請または予約申請までに行うことが必要 ※新築:基礎工事より後の工程の工事 リフォーム:リフォーム工事 |
こどもみらい住宅支援事業に間に合わなかった人で、申請を見込んで11月8日以前に契約していたり、11月〜12月に着工が決まっていたりした人は、諦めざるをえない状況でした。
しかし要件の見直しにより、こどもみらい住宅支援事業に間に合わなかった多くの人も、こどもエコすまい支援事業に申請ができます。
参照:国土交通省「こどもエコすまい支援事業の要件の見直し等について~契約日にかかわらず、令和4年11月8日以降の対象工事への着手を対象にします~」https://www.mlit.go.jp/report/press/house04_hh_001132.html
こどもみらい住宅支援事業の契約書の書き換えは?
こどもみらい住宅支援事業に間に合わなかった人で、契約書の契約日を2022年11月8日以降に書き換えることを検討した人や、問い合わせのあった登録事業者もいたでしょう。
しかし要件の見直しが発表され、契約日は問われないことに決定しました。
こどもみらい住宅支援事業に間に合わせようと作成された契約書でも、日付を変えることなく、こどもエコすまい支援事業の申請書類として使用できます。ただし、こどもみらい住宅支援事業で申請できないため、支援事業名は変更してください。
こどもみらい住宅支援事業の性能証明は使える?
リフォーム申請では、設備などの性能証明書が必要です。
大手設備メーカーでは、こどもみらい住宅支援事業専用の証明書を発行しているため、そのままではこどもエコすまい支援事業には使えません。
こどもみらい住宅支援事業専用の証明書が用意された設備を使う場合は、登録事業者にこどもエコすまい支援事業専用の証明書発行の手続きを依頼しましょう。
大手メーカーであれば、証明書発行依頼書はホームページからダウンロードできます。証明書発行までは2週間程度かかります。
リフォームの追加の補助金利用
こどもみらい住宅支援事業とこどもエコすまい支援事業は、原則として併用できません。
たとえば、こどもみらい住宅支援事業で交付決定して新築分譲住宅を購入し、もっと高機能な設備をリフォームで搭載したいと考えたとしても、こどもエコすまい支援事業に申請することはできないため、注意しましょう。
こどもエコすまい支援事業に間に合わせる「予約申請」を使いましょう
2023年3月下旬には、こどもエコすまい支援事業の交付申請が始まります。
ここでは、こどもみらい住宅支援事業に間に合わなかった人が、予約申請を使って間に合わせる方法について解説します。
建築確認済証・住宅証明書を用意する
こどもエコすまい支援事業の予約申請に必要な書類は、共同事業実施規約(新築用)、工事請負契約書、建築確認済証(工事着工前に建築基準法の規定が守られているかを証明)、住宅証明書(「良質な住宅」であることを証明)です。
こどもみらい住宅支援事業に間に合わせるために作成した書類があっても、再度発行してもらう必要があるかを登録事業者に確認しましょう。再発行の場合は、どちらも入手まで数週間かかるため、早めに準備する必要があります。
着工開始すれば補助金の予約が可能
基礎工後の工事を始めたタイミングから、こどもエコすまい支援事業の予約申請が行えます。
こどもみらい住宅支援事業に間に合わなかった人で、11月8日以降に工事を開始している場合は、早めの予約申請をおすすめします。
予約制度期間
こどもエコすまい支援事業の予約申請期間は、2023年3月下旬〜2023年11月30日までですが、あくまでも予定です。
今後、こどもエコすまい支援事業から公式発表されること以外でも、登録事業者やネット情報、ニュースなどから情報収集を続け、期限内に間に合わせましょう。
予約期限内に交付申請をすること
予約申請を済ませたら、その日から3カ月後までに交付申請する必要があります。予約申請すると審査が行われますが、正式登録ではありません。
期限内に交付申請しなかった場合、たとえ申請受付期限に間に合わせられても、再申請はできなくなります。必ず3カ月以内に間に合わせるよう注意しましょう。
まとめ
ここまで、こどもみらい住宅支援事業に間に合わなかった人は次にどう行動すべきか、そして新しい補助金制度「こどもエコすまい支援事業」への乗り換えについて詳しく解説してきました。
こどもみらい住宅支援事業に間に合わなかった人はこどもエコすまい支援事業に乗り換えすることをおすすめします。
こどもみらい住宅支援事業が予定より早く受付終了したことも考慮しつつ、予約制度を上手に利用し、早めに申請を済ませましょう。
こどもみらい住宅支援事業に間に合わなかった人は、こどもエコすまい支援事業の補助制度を使って、理想の住まいづくりを実現してください。
姫路市で注文住宅の建築をご検討されている方は、当社「アイフルホーム姫路店」までご相談ください。
当社は兵庫県で30年間、3,000棟の施工実績を誇る工務店です。姫路市の地域に密着して注文住宅を多数手掛けてきました。
「安全・安心な家をつくりたい」
「経済的に豊かになる家をつくりたい」
「お客様の暮らしに合わせた家をつくりたい」
アイフルホームの3つの想いを胸に、ベテランスタッフが一丸となって対応いたします。お気軽にご連絡ください。