注文住宅のキッチン向け食器棚選びのポイントとアイデアを紹介!おしゃれと効率を両立させよう
キッチンの食器棚から食器を出す女性

家づくりコラム

注文住宅のキッチン向け食器棚選びのポイントとアイデアを紹介!おしゃれと効率を両立させよう

キッチンの食器棚から食器を出す女性

注文住宅のキッチンを設計するにあたって、デザイン性を求める方が増えています。対面式キッチンの人気に伴って、リビングダイニングからの視線を気にする傾向があるのでしょう。

この記事では、注文住宅のキッチンをおしゃれで使いやすい空間に仕上げるためのポイントとアイデアを紹介します。調理スペースとしてだけでなく、インテリアとしても楽しみたい方は参考にしてみてください。

食器棚には造り付けと据え置きタイプがある

注文住宅のキッチンにある食器棚

食器棚のタイプは「造り付け型」と「据え置き型」の2つに分類できます。それぞれの特徴やメリット・デメリットを見てみましょう。

造り付け食器棚

造り付け食器棚は壁に取り付けるタイプのため、注文住宅を建てる際に設置できておすすめです。システムキッチンの扉やワークトップ、周辺の家具とのバランスを取りたい人に向いています。形だけでなく、色や素材も自由にアレンジできるのでキッチン全体の統一感を出しやすいのが特徴です。

造り付け食器棚のメリット

造り付け食器棚のデメリット

据え置き型食器棚

据え置き型食器棚は、家具店やインターネットで購入し、そのまま置けるタイプです。将来的にライフスタイルが大きく変化する人や、予算を抑えたい人におすすめです。最近では、床から天井まで届くデザインも登場し、造り付けのように見えるデザインもあります。可動式で、いつでも買い替えられるのが特徴です。

据え置き型食器棚のメリット

据え置き型食器棚のデメリット

おしゃれなキッチンに仕上げる食器棚を選ぶコツ

食器棚がおしゃれなキッチン

注文住宅のキッチンをおしゃれに仕上げるためには、食器棚の選び方が重要です。上手に選べばキッチン用品の収納という役割を果たせると同時に、インテリアとしても活用できます。

とくに対面キッチンでは、ワークトップよりも食器棚のほうがリビングダイニングからよく見えます。お客様が来ても慌てないよう、見た目と機能性を兼ね備えた食器棚を選ぶコツを紹介しましょう。

キッチン全体のカラーバランスを意識する

食器棚のデザインだけでなく、キッチン全体とのカラーバランスを考えるのが重要です。以下の色を意識すると、統一感のあるキッチンを演出しやすくなります。

ショールームで惹かれた食器棚を選んだものの、マイホームのキッチンには合わなかったという失敗談も少なくありません。どうしても置きたいデザインが見つかった場合は、キッチン全体のコーディネートを考え直す覚悟が必要です。

ショールームを訪れる際や住宅会社の担当者と打合せする際は、建材や壁紙のサンプルを手元に用意しておきましょう。できるだけ具体的に、空間をイメージしながら選ぶのが大切です。

収納を見せるのか、隠すのかを決める

食器棚に収納するものを見せて収納したいのか、隠して収納したいのかを決めましょう。

食器や調理器具にこだわりがある人は、見せる収納のほうがおすすめです。カウンタータイプの食器棚であれば、食器や調理家電を並べて置けます。調理中もお気に入りのアイテムが目に入ると、テンションが上がって作業が進むでしょう。

オープン収納は扉を開閉しなくていいので、使いたいものを取り出す手間がかからないのもメリットです。

片づけが苦手な人や生活感を隠したい場合には、食器棚全体に扉をつけて隠して収納しましょう。扉があれば中身を完全に隠せるので、美しく整ったキッチンを演出できます。扉を開けた状態で調理すれば、扉を開ける手間が省けて便利です。

見せたいアイテムと隠したいアイテムを決めておくと、イメージに合わせて選びやすくなります。

食器棚周辺の装飾にもこだわる

食器棚は機能性を重視してシンプルなデザインを選んだとしても、周囲の装飾にこだわれば、おしゃれな雰囲気を演出できます。

具体的なアイデアを3つ紹介しましょう。

食器棚だけでなく、周辺のディスプレイにもこだわるとキッチン全体がおしゃれに仕上がるのでおすすめです。

具体的なキッチンコーディネートをご覧になりたい方は、三宅工務店の建築実例をご参照ください。

注文住宅の食器棚検討で注意したいポイント

食器棚とパントリーの前で食器を洗う女性

注文住宅の食器棚を考えるにあたって、収納量やデザイン以外にも注意したいポイントがあります。実際に生活してみたら不便だったと後悔しないように、設計段階で考慮したい点を解説しましょう。

ごみ箱の収納を考える

食器棚を考えるにあたって、ゴミ箱の配置も考える必要があります。据え置き型の食器棚は、食器や調理家電の収納を中心に設計されている場合がほとんどです。

地域によってゴミの分別方法が細かく設定されているため、ゴミ箱のスペースをあらかじめ考えておかないと収納場所に困ってしまうかもしれません。

ゴミ箱の種類を「オープンタイプ」と「ワゴンタイプ」に分け、それぞれの特徴を紹介しましょう。

オープンタイプのゴミ箱

オープンタイプは、食器棚の下部にゴミ箱を直接置くスタイルです。ゴミを素早く捨てられるというメリットと、配置によってはリビングダイニングからゴミ箱が丸見えになってしまうというデメリットがあります。

ワゴンタイプのゴミ箱

ワゴンタイプは、可動式のワゴンの上にゴミ箱を乗せて引き出して使うタイプです。正面のパネルでゴミ箱を隠せるというメリットと、ゴミを捨てる度にワゴンを引き出す手間が必要というデメリットがあります。

キッチンの広さやデザインによって異なるものの、毎日の利便性を重視するならオープンタイプ、インテリアを重視するならワゴンタイプがおすすめです。

食器棚にも流行がある

注文住宅のキッチンを考える際に覚えておきたいのが、住宅の設備にも流行がある点です。

たとえば、以前は食器棚の高さをキッチンのワークトップと揃えるのが人気でした。キッチンの雰囲気に溶け込むだけでなく、カウンターでの盛り付け作業がしやすいという理由もあります。ところが、最近はカウンタートップに調理家電を置く人が増え、高さのある食器棚が人気です。

また、過去には開き扉のデザインが主流だったものの、現在は引き出しタイプが主流となっています。引き出しにすると、上から中身を見渡せるため、必要なアイテムを簡単に取り出せて便利です。

食器棚に限らず、システムキッチンも改善が繰り返され機能は向上していきます。よりよいものを求めすぎず、リフォームを前提に選んでおくのも1つの方法です。

食器棚は奥行も重要

食器棚のサイズを上下で分ける場合、下台の奥行は45〜50㎝が一般的です。大皿がスッポリ収まるサイズで、新築住宅のキッチンでのレイアウトにも適しています。上の吊戸棚は下台よりも約10㎝浅い35㎝程の奥行となり、高いものを取る際に頭をぶつけないためです。

食器棚をオーダーメイドする際は、奥行きのサイズに注意しましょう。吊戸棚の奥行が下台と同じだと、奥にある物を取り出すのが困難です。大掃除のタイミングで、何年も前に買ったものが出てくるパターンも少なくありません。

「何を収納したいか」だけでなく、「どのように使うか」を考慮してサイズを決めるのが大切です。

パントリーも合わせて検討するのがおすすめ

パントリーとは、食品や備品などを整理するスペースで、キッチンの整理整頓に役立ちます。食器棚と役割が同じところもあるので、注文住宅のキッチン設計では一緒に考えるのがおすすめです。

パントリーには、「ウォークインタイプ」と「クローゼットタイプ」の2種類があります。

それぞれの特徴やメリットは以下の表の通りです。

ウォークインタイプクローゼットタイプ
特徴キッチンの近くに小さな部屋を設けるため、独立しているキッチン内部に設置するため、部屋を移動せずに使用可能
メリット・広々とした空間を利用でき、多くの食品や備品を収納できる

・扉を閉じれば、中の収納が外から見えにくくなる
・キッチン内にあり、手軽に必要なものを取り出せる

・家の面積を効率的に活用しながら、収納スペースを確保できる
デメリット・別の部屋に移動して食材を取るため、料理を中断しなければならない

・食材のニオイや湿気がこもりやすい場合もある
・扉を開けた時に、リビングダイニングから中が見える可能性が高い

・他のスペースも考慮しなければならないため、収納量が制限される

【関連記事】
パントリーの使いやすい間取りは?失敗しない作り方の注意点を解説

注文住宅のキッチンに設置できる食器棚4種類

注文住宅の食器棚を選ぶ夫婦

注文住宅でのキッチンでは、食器や調理家電の収納を自由に設計できます。毎日使う場所だけに、使い勝手や見た目は重要な要素です。理想の食器棚を手に入れるためには、注文住宅の設計段階で細かく決定していく必要があります。

食器棚は「カップボード」とも呼ばれ、大まかに4つの種類に分けられます。それぞれの設置方法や特徴について解説しましょう。

キッチンメーカーの食器棚

日本には多くのキッチンメーカーが存在します。大手メーカーはショールームを展開しているため、質感やサイズを確認できて便利です。価格帯も幅広く予算や好みに合わせて選べ、システムキッチンと面材や色を揃えやすく、統一感のあるキッチンを実現しやすいでしょう。

キッチンメーカーの食器棚には次のようなメリットとデメリットがあります。

メリット
・実用的で機能性が高い
・幅60cmや90cmのユニットを組み合わせるので、好みの大きさにできる
・色や素材をシステムキッチンと調和させやすいので、インテリア初心者でも選びやすい
デメリット
・シンプルなデザインが多く、個性を出しにくい
・設置には専用工事が必要

造作の食器棚

キッチンメーカーの既製品ではなく、オーダーメイドでつくるのが「造作の食器棚」です。たとえば、フローリングと同じ木材を使用して食器棚を造作すれば、キッチンに統一感が出て美しく整います。

造作の食器棚のメリットとデメリットは以下の通りです。

メリット
・サイズ、扉の種類や配置、素材、色味などをすべて自由に選べる
・使いやすく、自分好みの食器棚を設置可能
デメリット
・費用が高くなりがち
・オーダーメイドのため、手間と時間がかかる
・建築士や担当者との細かい打合せが必要

インテリアショップの食器棚

注文住宅の設計時に食器棚を検討せず、インテリアショップや家具屋で販売されている既製品を選ぶ方法もあります。

インテリアショップの食器棚のメリットとデメリットは以下の通りです。

メリット
・アンティークなど、特別な食器棚を設置可能
・家具に近いデザインを選べるので、キッチンの生活感を消しやすい
デメリット
・サイズのバリエーションが限られる
・受注生産の場合、納期に時間がかかる
・安価なものを選ぶと、キッチン全体が安っぽい印象になってしまう可能性がある

パントリーに食器棚を隠す

キッチンの奥にパントリーを作り、その中に食器棚を設置してしまう方法もあります。可動棚やカウンターを使って、食器棚を設けないという注文住宅も増えてきました。

パントリーに食器棚を隠すメリットとデメリットは次の通りです。

メリット
・キッチン全体がスッキリとした印象になる
・予期せぬ来客時でも、不要なものを簡単に隠せる
デメリット
・パントリーの奥行きに注意が必要
・扉を取り付ける場合は、ある程度のスペースが不可欠
・間取りによっては、LDK全体が狭く感じてしまう

まとめ

注文住宅のキッチンでは、さまざまなタイプの食器棚から好みのものを選べます。新築時であれば、造り付けの工事もオーダーメイドの造作も問題ありません。キッチン全体をおしゃれな空間に仕上げるためには、統一感を意識して色や素材を選びます。

キッチンメーカーの食器棚であれば、ショールームで実物を見学するのもおすすめです。システムキッチンの導入を検討されている場合は、担当者に相談するとサポートしてもらえます。食器棚を上手に選んで、理想のキッチンを実現しましょう。

【関連記事】
快適なキッチンを叶える!注文住宅の水栓・食洗機・シンク選びのポイントを紹介

家づくりコラム一覧へ戻る